はじめから終わりまで、愛があった。
わたしはものすごく愛されている。
愛されすぎているからこそ、悲しい別れがあった。
そう、お互い傷つけなければ別れられないほど愛し合っていた。
愛する人が苦しむ、悲しむ、そんな姿を見るほど辛いことはない。
そこから救ってあげたいのに、何もできない自分を感じることほど
辛いことはない。
だから、離れるしかないと思う。
でも、離れられないのだ、簡単には。
魂の半身だから。
だから、うんと傷つける。
もう、戻れないだろうというくらい。
酷く打ちのめさなければ、無理矢理離れることができない。
そして、自分自身の罪悪感を完結させられない。
傷つけなければ。
罰しなければ。
自分はこんなに酷い人間なのだから、と、完結させなければ。
とても。
とても苦しいね。
愛ってこんなに苦しいものなのかな?
けれど奥には、あの人の深い深い、暖かく優しい愛があった。
そして今も、満ちている。
この、指輪に。
この、ぬいぐるみ達に。
あの人の贈ってくれた総てのモノに。
そして、見えないけれど、わたしを取り巻いているのだ。
愛しているんだよ、深く、と。